Intelが、最近リリースした「0x129」マイクロコードのパフォーマンスが、Linux環境においても安定していることが明らかになりました。このマイクロコードは、Intel第14世代および第13世代Coreプロセッサーの安定性を向上させることを目的として開発されたものです。
188ものベンチマークで検証!
Phoronixによる大規模なベンチマークテストの結果、新しいマイクロコードは、3DMarkや7-Zip、PyPerformanceなど、様々なアプリケーションにおいて、旧バージョンのマイクロコードと比較して、パフォーマンスに大きな差は見られないことが確認されました。
特に注目すべきは、CPUの特定の機能をテストするアプリケーションにおいても、安定性が大幅に向上しているという点です。これは、Intelが今回のマイクロコードで、プロセッサーの安定性問題を効果的に解決できたことを示唆しています。
WireGuardでのパフォーマンス低下に注意
ただし、全てのベンチマークでパフォーマンスが向上したわけではありません。WireGuardというVPNソフトウェアでは、パフォーマンスが約12%低下するという結果が出ました。これは、新しいマイクロコードがシングルスレッドのパフォーマンスにわずかな影響を与えた可能性が考えられます。
しかし、今回のベンチマーク結果全体を見ると、新しいマイクロコードは、Linux環境においても、Intelプロセッサーの安定性とパフォーマンスを大幅に改善していると言えるでしょう。
マイクロコードとは?
ここで、マイクロコードについて簡単に説明しておきましょう。マイクロコードとは、CPUが命令を実行するための低レベルのプログラムのことです。バグ修正や性能向上のため、マイクロコードは定期的に更新されます。
まとめ
Intelの新しいマイクロコードは、Linux環境においても、その効果を発揮していることが確認されました。これにより、Intelプロセッサーを利用しているユーザーは、より安定したPC環境で作業できるようになるでしょう。
ただし、WireGuardのように、一部のアプリケーションではパフォーマンスが低下する可能性もあるため、今後のアップデートで改善されることに期待したいところです。