MediaTekがQualcommのSnapdragon 8 Gen 2に対抗するべく開発中のDimensity 9500は、来年正式発表される見込みです。台湾のMediaTekは、TSMCの改良された3nmプロセス「N3P」を活用し、競争力を維持しようとしていますが、その具体的な仕様はこれまで明らかにされていませんでした。しかし、新たな情報によると、Dimensity 9500は前世代のDimensity 9400とは異なり、Snapdragon 8 Gen 2と同様のクラスタ構成を採用するものの、独自のカスタムコアは搭載しないようです。
Dimensity 9500は「2+6」クラスタ構成を採用?
情報筋によると、Dimensity 9500は新しい「2+6」CPUクラスタ構成を採用する可能性があり、高性能コアにはARMの次世代Cortex-X930が2基、残りの6基にはCortex-A730が搭載されるとされています。これは、現行世代のSnapdragon 8 Gen 2と同じ構成です。以前の噂でも、Snapdragon 8 Gen 2も同様の構成になると報じられていました。また、Dimensity 9500の高性能コアは最大5.00GHzで動作するとも言われていますが、現時点ではあくまで噂レベルの情報として捉える必要があります。
MediaTekはカスタムコアを導入せず
注目すべき点は、MediaTekがDimensity 9500にOryonのようなカスタムコアを導入しないことです。このSoCは、未発表のCortex-X930とCortex-A730を含む、ARMの設計に基づくコアを採用するとされています。このCPUクラスタ構成の変更により、Dimensity 9500はSnapdragon 8 Gen 2やAppleのA19/A19 Proとより直接的に競合できるようになると考えられます。TSMCの3nm N3Pプロセスを活用することで、MediaTekは発熱と効率の面で余裕を持ち、高性能なCortex-X930コアを2基搭載することが可能になるかもしれません。
SMEサポートによる性能向上も期待
情報の大半は情報源であるRedditの投稿が削除されているため、詳細は不明な部分が多いのが現状です。しかし、Dimensity 9500がARMのSME(Scalable Matrix Extension)をサポートし、より複雑な処理を効率的に行えるようになり、マルチコア性能が最大20%向上する可能性があると期待されています。
今後の情報に期待
残念ながら、新しいチップセットの発売は来年後半まで見込まれていないため、今回の情報はあくまで噂として捉え、今後の情報公開を待つことが重要です。
ソース:https://wccftech.com/dimensity-9500-specifications-rumor-new-cpu-cluster-but-no-custom-cores/