NVIDIAの次世代GPUアーキテクチャ「Blackwell」を搭載するGeForce RTX 50シリーズのノートPC向けGPUが、早くもPCI IDリポジトリ内で発見されたとの情報が入ってきました。RTX 5090からRTX 5050まで、幅広いラインナップの可能性が示唆されています。
PCI IDリポジトリに複数のRTX 50シリーズGPUが登録
今回の情報は、PCI IDリポジトリに複数のRTX 50シリーズGPUが登録されているというものです。特に注目すべき点は、「AD108M」という型番がモバイルプラットフォーム向けの複数のRTX 50シリーズMax-Q GPUに紐づけられていることです。これはTechpowerupのデータベースでも同様に確認されており、GB206MとAD108Mの両方がMax-Qバリアントとして言及されています。
謎の「AD108M」とBlackwell 2.0
AD108Mは、現行のAdaアーキテクチャのラインナップには存在しない型番です。RTX 40シリーズではAD107までしか存在しないため、今回の発見はいくつかの疑問を投げかけています。
- なぜRTX 50シリーズにAdaアーキテクチャの型番が? 通常、NVIDIAは新しいアーキテクチャでハイエンドGPUから展開していきます。RTX 50シリーズに古いAdaアーキテクチャの型番(AD108M)が使用されているのは奇妙です。
- AD108Mはどのような位置づけ? AD108MはエントリーレベルのGPUのようですが、通常のGPUと比較してどのような性能になるのかは不明です。Techpowerupの情報では、NVIDIAはRTX 50シリーズにGB206MまたはAD108Mのいずれかを使用する可能性があるとされていますが、PCI IDリポジトリではAD108Mのみが言及されています。
- Blackwell 2.0とは? Techpowerupのデータベースでは、GB206Mに対して「Blackwell 2.0」というアーキテクチャ名が言及されています。これはGB205M、GB203M、GB202、GB203などの他のダイでも同様です。さらに、BlackwellのラインナップにはGB102とGB102GLという聞いたことのないダイも存在し、これらは単に「Blackwell」と報告されています。デスクトップ向けのRTX 5090およびRTX 5080 GPUで使用されることがわかっているGB202とGB203が、単にBlackwellではなく「Blackwell 2」と呼ばれている理由は不明です。
これらの疑問は、NVIDIAがRTX 50シリーズでどのような戦略を取るのか、現時点では不明であることを示しています。
噂されるRTX 50シリーズMax-Q GPUのラインナップ
情報に基づくと、AD108Mダイを採用すると噂されているMax-Q RTX 50シリーズGPUは以下の通りです。
- GeForce RTX 5090 Max-Q (GB203M)
- GeForce RTX 5080 Max-Q (GB203M)
- GeForce RTX 5070 Ti Max-Q (GB206M/AD108M)
- GeForce RTX 5070 Max-Q (GB206M/AD108M)
- GeForce RTX 5060 Max-Q (GB206M/AD108M)
- GeForce RTX 5050 Max-Q (GB206M/AD108M)
より強力なRTX 5090 Max-QとRTX 5080 Max-Qは、ノートPC向けのRTX 5090およびRTX 5080 GPUで使用される予定のGB203の縮小版であるGB203Mを使用するとされています。
まとめ
今回の情報はあくまで初期のリーク情報であり、確定的なものではありません。しかし、次世代のRTX 50シリーズ、特にノートPC向けの展開について、いくつかの興味深い可能性を示唆しています。特にAD108Mの存在やBlackwell 2.0という名称は、今後の情報でさらに明らかになるでしょう。今後の情報に注目が集まります。