NVIDIAの次世代GeForce RTX 50シリーズ(RTX 5090とRTX 5080を含む)が、CES 2025での発表を前に、TBP(Total Board Power、基板全体の消費電力)に若干の変更がありました。最新の情報をお届けします。
RTX 5090は575W、RTX 5080は360Wに
NVIDIAのBlackwellアーキテクチャを採用するハイエンドGPU、GeForce RTX 5090とRTX 5080は、来週開催されるCES 2025で正式デビューを迎えます。これまで数ヶ月に渡って様々な情報がリークされてきましたが、今回、Kopite7kimiとHongxing2020からの情報提供により、TBPに関する最新情報が明らかになりました。
以前のリーク情報では、RTX 5090のTBPは最大600W、RTX 5080は400Wと予想されていましたが、これらの数値は若干引き下げられ、それぞれ575Wと360Wに落ち着きました。カスタムモデルではより高いTBPが設定される可能性もありますが、少なくともリファレンスモデルにおいては、この数値が基準となるでしょう。それでは、各GPUの詳細を見ていきましょう。
NVIDIA GeForce RTX 5090:32GBのモンスターGPU
まずは、ラインナップの頂点に立つRTX 5090です。このグラフィックカードは、PG144/145-SKU30のPCBデザインを採用し、GB202-300-A1 GPUコアを搭載する予定です。GPUには、合計192個のSM(Streaming Multiprocessor)のうち170個が有効化され、合計24,576個ではなく21,760個のCUDAコアが搭載されます。これは約11.4%の削減となり、RTX 4090のフルAD102ダイからの削減率(-11.1%)とほぼ同等です。
メモリに関しては、512ビットインターフェースで動作する32GBのGDDR7 VRAMを搭載。VRAMは28Gbpsの速度で動作し、最大1792GB/sの帯域幅を実現します。さらに、より大きなL3キャッシュと新しいメモリ圧縮技術により、GPUで利用可能な全体的な帯域幅も向上しています。
前述の通り、このカードのTBP定格は575Wです。ただし、TBP値は実際のゲームなどにおける消費電力とは異なるため、あくまで指標として捉えるべきです。実際の消費電力はこれより大幅に低くなるでしょう。過去のリーク情報では、RTX 5090のFounders Editionモデルには2スロットクーラーが搭載される可能性が示唆されていました。また、RTX 5090のPCBは既にリークされており、16+6+7フェーズの電源回路構成と、バックドリルプロセスを用いた新しい14層基板設計が採用されていることが明らかになっています。
NVIDIA GeForce RTX 5080:16GBの高性能GPU
一方、RTX 5080は、PG144/147-SKU45 PCBをベースとし、GB203-400-A1 GPUダイを搭載する予定です。このカードは、84個のSMと10,752個のCUDAコアを備えたフルGB203 GPUダイを使用します。これはRTX 5090と比較すると大幅な削減(約51%)となります。ちなみに、RTX 4090とRTX 4080のコア数差は約40%だったため、今回の世代では性能差がより大きくなる可能性があります。
メモリ構成は、GDDR7モジュールを使用しながら256ビットバスインターフェースで動作する16GBのVRAMを搭載。最大32Gbpsの速度で動作する最速のGDDR7メモリを採用し、1024GB/s(1TB/s)の帯域幅を提供します。このグラフィックスカードのTBPは360W。これはRTX 4080 SUPERの320Wと比較して約12.5%の増加となりますが、こちらも実際の消費電力は大きく異なるはずです。
発売時期とCES 2025での情報公開
NVIDIA GeForce RTX 5090とRTX 5080は、ラインナップの中で最速のGPUとなり、1月末または2月初旬に発売される予定です。数週間後に開催されるCES 2025では、次世代ラインナップに関する更なる詳細情報が発表されることが期待されます。
ソース:https://wccftech.com/nvidia-geforce-rtx-5090-rtx-5080-gpu-tbp-gb202-575w-gb203-360w/