クアルコムがSnapdragon 8 Gen 4をTSMCの第2世代3nmプロセスで量産する一方、その後継となるSnapdragon 8 Gen 5は、クアルコムがサムスンとTSMCの両方から注文を確保しようとしていると報じられている。
これにより、デュアルファウンドリアプローチに切り替わる可能性がある。
クアルコムは、2nmサンプルの提供を求めるためにサムスンとTSMCの両社に対して要請を行ったようだ。
プロトタイプチップセットの開発には6~12か月かかるため、クアルコムは2nmサンプルを早く発注したと報じられている。ETNewsによると、クアルコムはSnapdragon 8 Gen 5のプロトタイプ開発段階におり、性能と歩留まりの向上が重要な要素となっている。
クアルコムのデュアルソーシング戦略により、Snapdragon 8 Gen 5はSamsungの2nmテクノロジーをGalaxy S26シリーズ専用に利用する可能性が高くなる一方、TSMCの2nmノードは他のスマートフォンブランドに提供されるだろう。
クアルコムの主力シリコンの価格上昇により、スマートフォンパートナーは製品価格を上げるかマージンを犠牲にするかを強いられているが、サムスンとTSMCをファウンドリパートナーとして迎え入れることで、クアルコムはチップセットのコストを下げることができる見込みだ。
Qualcomm Snapdragon 8 Gen 5 の要約
製造プロセス:
- Snapdragon 8 Gen 4はTSMCの第2世代3nmプロセスのみで量産
- Snapdragon 8 Gen 5はTSMCとサムスン両社の2nmプロセスで製造される可能性
理由:
- クアルコムはパフォーマンスと歩留まりの向上を目指している
- サムスンは歩留まり問題により3nmプロセス受注に失敗
- デュアルファウンドリ戦略によりコスト削減を目指す
影響:
- Snapdragon 8 Gen 5 for Galaxy (サムスン2nm)
- その他のスマートフォン向けSnapdragon 8 Gen 5 (TSMC 2nm)
- チップセット価格上昇の可能性
- MediaTekとの提携の可能性
懸念:
- サムスン2nmサンプルの品質
- Snapdragon 8 Gen 4の高価格
今後の見通し:
- クアルコムは2nmサンプルを評価
- 2024年中にSnapdragon 8 Gen 5発売予定
補足: