2nm先端プロセスの競争、ASMLの装置が争奪戦
TSMC、サムスン、インテルの3社が熾烈な競争を繰り広げている2nm先端プロセス。この競争において、重要な要素となるのがASMLのEUVリソグラフィー装置です。
ASMLは、7nmプロセス用のEUV装置を製造する唯一のメーカーであり、2nmプロセス用の装置も開発中です。しかし、これらの装置は高価で生産能力も限られているため、各社が装置の確保に躍起になっています。
インテルは、ASMLから10台中最大6台を確保し、首位に立っています。サムスンも積極的に調達を進めており、TSMCは大きなプレッシャーに直面しています。
TSMCは、2nmプロセスの量産を2025年に予定しており、AppleやNVIDIAなどの主要顧客にプロトタイプのテスト結果を披露しています。しかし、ASMLの装置の確保が進まなければ、競争で遅れをとる可能性があります。
今後の2nm先端プロセスの競争は、ASMLの装置の確保が大きなカギを握ることになりそうです。
2nmプロセスのメリットと課題
2nmプロセスは、従来の7nmプロセスと比較して、トランジスタのサイズを半分にすることで、より低消費電力で高性能なチップを実現します。
具体的には、以下のようなメリットが期待されています。
・消費電力:約30%の低減
・性能:約20%の向上
・集積度:約1.8倍の向上
一方、2nmプロセスには、以下の課題も存在します。
・技術的な難易度:従来の7nmプロセスよりも技術的な難易度が高く、製造コストも高くなる。
・材料の限界:従来の材料では、2nmプロセスの製造が困難であるため、新しい材料の開発が必要。
2nmプロセスの量産が成功すれば、スマートフォンやパソコン、データセンターなどの分野で、新たな技術革新が期待されます。
Sorce: